わたしが挙式をしたのは約2年前。
挙式前って何ヶ月もあるとどうにもからだ作りのやる気が起きない。
駆け込みエステやプライベートエクササイズなどは、挙式日から逆算してエキスパートたちがドレスが綺麗に着られるポイントに絞って手ほどきしてくれるので、それなりに結果も出る。
でも、一つだけ他人の手ではどうにもならないことがある。
それはメンタル面も含めた体調管理だ。
挙式にいたるまで仕事が忙しい上に、どんなにシンプルな形で式を挙げようとしても、こまごまとした準備で睡眠不足が続いたり、内面的なストレスがたまっていく花嫁は多いし、自分もそうだった。
周囲の声を聞いても、準備期間の中でいろんな体調不良が起きるケースがある。
そんな可能性がある毎日の中で、わたしが信頼をおき頼りにしていたのは「ハーブティー」
今回は自分の経験と以前にセルフケアのアドバイスをさせていただいていた方の事例をもとに、1ヶ月ごとに変えていくプレ花嫁向けハーブティーの取り入れ方をまとめてみた。
からだも心もヘルシーな状態で迎える挙式にこそ意味がある
結婚式で一番必要なことはなんだろう?
新郎新婦が伝えたいことはさまざまあれど、一番大事なのは、本人たちがヘルシーなからだの状態で当日を迎えて笑顔で過ごすことだ。
睡眠を7時間と仮定した1日の時間は17時間。
自由になる時間のうちの約半分は仕事をしていて、残りの時間は夕食や入浴など寝る前の準備で削られていく。
一方、フリーランスや自営業など、時間や場所に拘束されないスタイルの人たちはライフワークのように仕事をしていると夢中になって時間管理をしていない人も多いものだ。
「からだを酷使してでも実現したい、成し遂げたい」と意志をもって、辛いからだにムチを打つことだってある。
どちらにしろ、わたしたちは、病気で仕事に穴があいたり、結婚や妊娠などのきっかけがあって、はじめて本気で実感する。
「大病になってからでは遅い」
そうわかっているつもりでも、自分が興味をもっていること以外のアンテナは誰だって低い。
ただ、体調管理は結婚式だけでなく、これからの支えあって暮らしていく結婚生活を見据えて、一生必要になるもの。
もう一人での暮らしとは違う。
二人そろって、結婚式当日を良い状態で迎える準備をすることは、お互いの健康を支えあって、この先の夫婦生活を楽しんでいくためのファーストステップになる。
結婚式が決まると、女性としてのからだに向き合う時間が始まる
会社経営をしているMさんは、大腸憩室炎でポリープを切除するための入院生活からの病み上がり。
普段スケジュールはびっしり埋まっている暮らしを送っているが、結婚をしたことで、挙式とこれからの結婚生活に向けて、女性としてのからだ作りをどうすればいいのか悩んでいたので、デトックスと妊活向けのハーブティー、デリケートゾーンケアのウォッシュや「潤うからだ」をプレゼントした。
挙式の下準備は3ヵ月前から。ハーブティーを仕込んでおこう。
わたしの場合は、約半年前の12月から1月頃に日取りを決め、6月家族挙式、9月に友人向けパーティーを控えていた。
決まってすぐに少しずつ準備が始められたわけではなく、挙式に向けてしっかりケアに本腰を入れられたのは3〜4ヵ月前だったと思う。
花嫁は、挙式に向かうにつれ、からだを絞っていく人も多く、また準備期間の精神的な疲れも加わっていく。
そして、女性のからだは約1ヶ月の周期で排卵と生理が繰り返され、月毎に変化する。
なるべく早く効果を出したいと願う花嫁にとって、今回おすすめしたいのは逆に即効性のないハーブティーのケア。
それは、からだの変化に対応し、女性のからだ全体の機能をサポートしてくれる所にある。
ハーブティーは成分を穏やかにゆっくりと体内に吸収させることができ、症状の変化に合わせて作用も変化していく特徴がある。
症状を回復させる時期にはそれに合った作用をもたらし、回復したあとはその時の状態にふさわしい働きをするのである。
そのときの症状に関連するさまざまな状態に対し効果を発揮するため、からだ全体のバランスをとって回復につなげていくことができる女性のからだに合ったセルフケアだ。
結婚式に向けて1ヶ月毎にハーブティーの種類を変えていく3ステップ
ハーブティーは数時間後に汗や尿になって体外へ排出されるので、1回に飲む量を増やすよりも、時間を分けてこまめに飲む方が効果が長続きする。
また、人のからだの「細胞の新陳代謝」の周期は部位によって異なるので、結婚式をきっかけに1日3回のハーブティーを3ヶ月続けてみるのがいい。
・胃腸は約5日周期
・心臓は約22日周期
・肌の細胞は約28日周期
・筋肉や肝臓は約2ヶ月間の周期
・骨の細胞は約3ヶ月周期
女性なら、肌の新陳代謝の話は聞いたことがあると思うが、これらは、残念ながら年齢や個人差があり、たとえば肌は30代なら40日が目安...。
(28日間のターンオーバーの周期あ20代の新陳代謝のサイクルを対象としているのです...)
だから、少しだけ長い目でみて、コツコツ続けると細胞の新陳代謝が正常であれば、からだは約3ヶ月で新しく生まれ変わる。
1ヶ月目のデトックス期には「排出作用のあるハーブ」
からだのターンオーバーのサイクルである約1ヶ月は、内側から潤し、代謝を上げて汗をかきやすい状態にしていくと血液やリンパが巡りやすいからだになっていく。
老廃物の排出作用のハーブを取り入れたいのがこのデトックス期。
ダンディライオン
西洋たんぽぽの根の部分を使い、特にローストタイプは香ばしくて飲みやすく妊婦さんにおすすめのノンカフェイン「たんぽぽコーヒー」としても知られるハーブ。肝臓を強化し、女性に多い消化不良による便秘改善に役立つ。
クミスクチン
水分の排泄を促し、高血圧の原因となるナトリウムや塩素、痛風の原因となる尿酸などの窒素化合物の排泄を増加させるのが特徴。働く女性に多い、むくみやすい人におすすめのハーブ。
ネトル
血液の汚れを浄化して、体質改善をしてくれるハーブ。鉄分やビタミンCをバランスよく含み、女性に多い貧血予防に効果的。体内の老廃物や尿酸を排出する利尿作用があり、アレルギー予防にも。
*その他のおすすめハーブは、お腹の張りを取ってくれるフェンネル、消化促進や胃腸ケアに役立つジャーマンカモミールやペパーミント。
2ヶ月目のリセット期には「バランス調整ハーブ」
デトックス後は少しずつ効果が表れてくるものの、安定するまでデトックスハーブを続けながら、女性のからだのバランス調整に役立つハーブを追加して、女性らしいからだ作りを。
ラズベリーリーフ
安産のためのお茶としても知られる、全身の粘膜を強くし、潤いを高めてくれるハーブ。子宮や骨盤の周囲の筋肉を調整する働きがあり、生理痛やPMSによい。
また、有効成分であるエラグ酸の美白成分もあり美容にも◎
※妊娠初期はNG。妊娠中は安定期以降に。
ローズヒップ
レモンの20~40倍のビタミンCを含むローズヒップは、ストレスや炎症・発熱などによって消耗したビタミンCを補給したり、肌の細胞を酸化から守ったり、シミ予防になる。
特に実の中に栄養素が多く詰まっているので、お茶を飲んだ後、実も食べると◎
メリッサ/レモンバーム
女性ホルモンを整える働きに優れ、神経の興奮を鎮め、動悸や不整脈、強い不安感などの神経の乱れを抑えてくれるハーブ。
月経不順や月経痛、PMSなどにも。
心身のデリケートな状態を穏やかに調節し、自分を保つ助けになるこのハーブは、挙式準備中の女性の身体のケアにぴったり。
3ヶ月目のコントロール期には「美肌の底上げとメンタルケアのハーブ」
3ヶ月目に入るとハーブティーを吸収しやすいからだになり、効果が安定してくるので、挙式準備の大詰めで忙しい時に摂り続けたい美容効果とメンタルを整えてくれるハーブを。
月桃/サンニン
ポリフェノールを赤ワインの数十倍も含む月桃は、ストレスによって生じた心と体の緊張を和らげ、胃腸などの消化器の働きを整えながら、肌トラブルにも役立つ女性に嬉しいハーブ。
抗酸化作用(アンチエイジング)が強く、ストレス、胃炎、不眠や美白、日焼け防止にも◎
スギナ/ホーステール
ケイ素やシリカを豊富に含むハーブ。ケイ素は体内で骨や軟骨の発育やコラーゲン、エラスチンなどの結合組織の強化をし、爪や髪のコーティング、シワやたるみなどの改善い役立つ。
パッションフラワー
精神の過度な緊張やメンタルの不安など、高血圧、喘息、過敏性腸症候群などのからだの症状や頭痛、生理痛などの痛みの領域にも使われるハーブ。気分の落ち込みや高ぶりなど心の不調に役立つパッションフラワーは挙式が近いあわただしい毎日のケアにおすすめ。
挙式前の救世主ハーブ~番外編~
生理痛を助けてくれるイブニングプリムローズ(月見草)
γ-リノレン酸が豊富な月見草。からだの細胞を構成している大事な脂肪酸のひとつで、傷んだ細胞を修復したり強化したりする働きのほかに、炎症を抑える働きがあるため、継続的に飲んでおくことで、生理痛予防に。
サプリで毎日1~2錠がおすすめ。
免疫アップをしてくれるエキナセア
ここぞというときに効果を発揮するエキナセアは、準備疲れや仕事疲れがたまっていたり、口内炎ができたり風邪をひきそうなときに集中して飲むと◎
続けやすいエキス(チンキ)を飲み物にたらして飲むスタイルで。
花嫁ダイエットにマルベリー(桑茶)
糖の吸収を抑制し、血糖値の上昇を抑えてくれるハーブ。腸内環境を正常化し、便秘を改善する働きもあり、ダイエットに役立つうれしい存在。効果を上げるために必ず食前に。
使いやすいのはパウダー状のものや最近では青汁といっしょになっているタイプも多い。
ハーブティーの利点は、それぞれの期間で紹介した3種ハーブをブレンドしたり、期間ごとのハーブを単体で1種ずつ用意して準備期間の間、体調に合わせて飲んでいくといった、変わりやすい女性のからだの状態に調整対応できるところ。
挙式3〜4ヵ月前は、まだ先だとあまり意識ができないことが多いけれど、この時期を過ぎてしまっても、数週間でもあれば胃腸は少しずつ整うし、その先の暮らしにつながる。
からだの効果を実感するまでに一定の時間がかかる内側からの体調ケアはこの時から仕込みをしておきたい。
自分自身と向き合いつづけるほど、からだが整う挙式準備期間だった
わたしは、日常的にフルーツから酵素を摂ってからだの巡りを良くしたり、ハーブティーを毎日飲むことが習慣化されていたので基本的に風邪など大きなトラブルは起きないものの、逆に無理をすると生理が重くなるなど、ホルモンバランスに影響し何等かのサインが出る体質だった。
挙式に向けて、キレイなからだを作っていきたいと思う一方で、ドレス業者とのトラブルや関わる人との人疲れ、準備をしていく中での夫婦の衝突に何度ももう無理かもしれないと感じ、このときの睡眠の質は良いものではなかったように思う。
結婚式の準備期間というのは、女性としての生き方やこれからの二人の人生について深く考える大事な時間でもある。
だからこそ、想像以上に精神疲労が大きくなり、メンタルを整える比重の方が必要性が高い面もあった。
そんなときに、疲れに効くエキナセアを飲んで乗り切ったり、眠りが浅い時に、リラックスできるようパッションフラワーのティーを飲んでから寝てみたり、ちょっとした不調である未病に向き合い対処していったことで、いざ挙式が間近になったときにも、肌の状態や内側の体調は整っていた。
女性は本来、ゆったりと過ごしてからだを休ませなければならない性であり、男性よりも感受性が強く、月1度の生理もあり、無理をするとホルモンバランスが崩れて不調に陥りやすい。
ハーブティーを飲むことで一番実感するのは、自分の状態を理解してケアをすることで、包括的に調子を整えてくれて、続けることで自分がもっている自然治癒力が高まり、挙式に向けて、からだ全体がよい方向に導かれていったことだった。
結婚式当日にその場に立って見えるのは、これから二人で生きていく景色
結婚式は、実際にその立場に立ってみないと、どういうものなのかは実感できない。
でも、人生の中で夫婦で主催をする会としては今後そう訪れることはない特別な時間であることは誰にとっても確かなことだと思う。
私自身は夫との挙式準備期間の中で、たくさんの新しい出会いがあり、自分だけの視点では見つけられなかったような視野が広がった。
自分たちの力で工夫をしてモノを生み出すという楽しさ、本当に大事にしたいことのためには非効率でも苦労して向き合うこと。
できる限り、家での自炊を優先し、ハーブティーのケアを続けながら迎えた当日。
家族の前に立った時、健康な状態でなければ感じられない「幸せな感情」が生まれた。
今回、紹介した挙式前に体調不良となっていたKさんとMさんの二人も無事に健やかな笑顔とからだが安定した状態で結婚式を迎えることができた。
自分の心が健康でないと、人にやさしくなれない。熱意と活力をもって頑張る力が出ない。
痛みがなく、からだが整っていることで、その姿を人が喜んでくれ、人に喜ばれることに幸せを感じることが実感できる。
目の前の家族がわたしたちの準備した時間を楽しんでくれている姿を見て、これから先の家族の健康と、二人で長い間、支えあって生きていくイメージが実感として湧いてきた。
自分たちがいっしょに暮らす中で、何に対して、なぜ胸が熱くなるのか、「だまっていてもいつもお互いにわかる」「この先もいっしょにやっていける」そう感じれたのは、きっと、このヘルシーで特別な1日から学んだものなのだろう。
あなたのこれからの結婚式。
二人の視線の先にどんな景色が見えるだろう?
Herbal Tea Blend
Documentary Gift のオリジナルブレンド
1日のからだのリズムを整える「1day Rhythm」ハーブティーはこちらよりどうぞ。
Other Wedding Story
Wedding day
手作り挙式ストーリーはこちらの記事で紹介しています。
▶︎結婚式はインディーズを目指すことにしました。
Restaurant
家族挙式後の少人数利用おすすめ会食レストランはこちらより。
▶︎「パスタ好きの夫婦におすすめしたい千駄木にあるイタリアンNOBIの一歩上をいく味と真心」
Jewelry
着用したウエディングのピアスについてはこちらより。
▶︎ 挙式目前にオーダーメイドジュエリーを作ることにした“たった一つ”の理由
竹内 亜希子 Akiko Takeuchi
-植物療法士(フィトセラピスト)
-女性の健康経営推進員
-健康経営エキスパートアドバイザー
幼少より10年間シンガポールで暮らす。
帰国後、会社員として働く中で余白時間を奪われる社会の渦に揉まれ、20代半ばに坐骨神経痛を一年患い、根本改善のためにストレスケアにフォーカス。食生活改善と植物療法を実践し、3ヶ月で完治。
植物療法士として、働く世代の女性の心身のセルフケア、ストレスやホルモンバランスの体の変化をコントロールできる体質づくりを指導。
オリジナルハーブティーブレンド 販売、カフェ等の店舗向けオリジナルハーブティー商品企画・提供、大切な人とのヘルシーな時間を追求するカルチャーメディア『Documentary Gift 』を運営。
現在は、ヘルスケア企業にて、健康保険組合や企業に向けた生活習慣改善プログラムの提供・運営や健康経営推進、中でも女性の健康づくりに注力。
働く女性にとっての「からだにいい生き方」や予防のための「セルフケア」を継続する暮らしのつくり方を伝えている。
趣味:日々の楽しみは、心打つライブと毎日調合するハーブティー、そして家族と食卓を囲う時間。