私は、ハーブを使った植物療法を専門とした内側からの身体のセルフケアについて、30代の女性を中心にアドバイスをさせて頂いていますが、30歳を越えてくると、身体のいろんな所が気になってくるのが女性心。
自分自身も34歳を迎え、35歳の年に向かっているのでよくわかります。
ましてや、女性も自由に働く今は、
共働きの世帯が多いので家庭との両立の中で食生活もちょっと手を抜いちゃうのが多くなってきますよね。
だからこそ、私自身も日常的に沢山の種類のハーブを棚から選別して、その日の自分と家族の状態に合うものを会話をしながらチョイスしています。
でも、私がハーブティーの時間を取っている一番重要なことは身体にもたらす効能ではないのです。
それは、時間の「余白」を取ることで内側の声に耳を傾ける意識が向き、美とワクワクする遊びへの想像力が磨かれるから。
もし、今のあなたが日常の遊び時間を取れていなかったら、この「余白の時間を取る意味」を参考にしてみてください。
基準が曖昧なものほど奥が深い日本人の「間」という文化
余白の時間って、どんなものでしょうか?
会社員なら、お昼休憩?
子供なら3時のおやつ?
休日の読書時間?
もともと、日本人には「間」という文化があります。
間隔、隙間、余白、余韻、間合い、茶の間。
私たちの周りにはさまざまな「間(ま)」が存在していますが、間には実態がないので、なんだか捉えづらい。
思い浮かべてみてください。
枯山水の白砂の空間
山水画の余白
能楽の一瞬静止する時間。
あえて見せない、描かない、弾かない。“あえてしないこと”が空白をつくる。
日本の伝統芸能には、必ず間が見え隠れしていて、「無」から「有」を感じ取る感覚に優れており、人々はその繊細な感覚を味わい、そこに美しさを感じ取り、楽しんできました。
幼い頃、表千家の茶道を教えていた祖母から習っていた時、お茶の稽古でも所作をしていない間、どこに心を置くのか、といったことを重要視しているということがありました。
非常に感覚的な言葉なので、よくわからない表現ですよね。
色んな解釈がありますが、私が考えるわびさびは「時間の間(ま)」。
中学生の頃はつまらなかった京都の修学旅行、神社巡り。
大人になってからは、むしろ静かな神社やお寺の澄んだ空気、古い遺跡などを訪れた時なども日常とのギャップを感じる別世界の感覚を覚えるようになった。
そんなことってありませんか?
普段過ごしている日常との時間軸の差が「間」になって、わびさびを感じさせる。
そして、廃墟や枯れた草木、苔、色あせたものに悠久の時を感じ情緒溢れるものに美しさを感じる日本人の感性が、他国にはない日本独自の文化を発展させた理由の一つ。
これを茶室で考えると、簡素な空間の中で精神を集中させて、客人のために「茶の湯」を立てて、時間を楽しむ心や空間だけでなく素材も質素でありふれたように見える物の中にこそ、美しさを見出す。
海外で暮らしていた私からは、とても日本人らしい独特な感覚であることが肌でわかりました。
現代の日本では、「間」が消えてきている
スマホが普及してから、明らかに時間の「間」を感じる機会は減りましたよね。
見渡せば、間を埋めるものが溢れているわけで。私自身もよく夫から注意されますが・・・。
隙間時間に、そういえばあれって・・?
webをググってみたり、予定がないと嫌だとスケジュールを全部詰め込んでしまったり、食事中でもおかまいなしに写真を撮ってSNSに投稿したり、デート中もずっとスマホを眺めていたり、
音楽の演奏では、ソロを全部音で埋めてしまいリズムのかっこよさがなくなったり
「無音は落ち着かないから」と常にテレビをつけっぱなしにしてみたり。
でも、本当は日本には西洋とは異なる文化的な間があったはず。
・西洋の完璧主義と不完全を美しく感じる(わびさび)の日本・能や歌舞伎、間を情緒として楽しむ文化があった・日本画には余白の美学があるが、西洋は隅から隅まで色を埋め、きらびやかなものが多い
無駄と余白の宝の山にあえて寄り道すること
あなたの周りにもたくさんいるのではないでしょうか?
心の遊びが少ないと、日常から笑いが消える
「遊び」って言葉、大人になってからは使っているでしょうか。
「笑い」ではない
仕事と関係のない没頭できる好きな遊びを通して、想像力が集まるエネルギーの空間にいると、どうでもいいことに面白がって笑う時間も増えるんですよ。不思議と。
今となっては無駄な趣味だったりする取るに足らないあれこれ。音楽、スポーツ、ゲーム、読書、絵を描くこと、旅、映画、昆虫採集、マンガ、お菓子作り・・・。
自分がこれまで無我夢中になって遊んでいたものは何だったかをちょっと思い返してみて。
仕事ではなく、大好きなことを通じた「遊び」で是非、人とつながってみてください。
必ず、一生の財産と笑いを自分へ残してくれます。
遊びの発想は「空白」に宿る
遊びとしての空白の時間。
好奇心が薄れている感覚を取り戻すためには、一日の中「間」を取り入れること。
ぶっ続けで仕事をしていると遊びと笑いのない人生に塗り変わっていってしまいます。
たった、10分~15分の余白。
埋めない「間」には、想像力を、思考を、またはそのままの空白を楽しむのも良い。
私が思う日常的に間を取り入れやすいのは、ちょっとした休憩で取り入れるお茶の時間です。
お茶の種類で、おすすめしているのはハーブティーですが、他との違いは、人間の五感を刺激してくれる要素が多いので、注ぐ音、茶葉に触れること以外の色や味、香りの感覚をダイレクトに身体へ届けてくれるところ。
基準が曖昧なものは「間」だけでなく、「色」や「音色」も同じです。
自分にとって、そのお茶の要素、どんな風に見え、聴こえ、感じるか。
本当の美しさは自分の内側に。
遊びの発想は「空白」の中に宿ります。
「お茶の余白時間」を大切な人へ贈ってみよう
自分自身の内側へ心を配ることはとても重要なことですが、「遊びや笑い」を自分だけ楽しんでいても、正直ある程度までしか楽しくないですよね。
あなたの大切な人も「間」を求めていませんか?
相手も一緒に過ごす「間」を待っているかもしれません。
一緒に過ごす時間を作ること。
お気に入りのお茶を買ってくること。
二人以上になれば、シェアされる遊びと笑いは2倍になり、想像もしていなかったような発想が生まれるものです。
是非、一日の中で五感を感じながら、
一緒に想像力を磨くティータイムを取って
あなたと大切な人の「間」を楽しんでくださいね。
普段、お世話になっている品揃えが豊富で質の良いハーブショップはこちら。
気になったものがあれば試飲もできるので、その時の感覚でハーブを選んでみてください。
【植物の力を心・肌・体で
感じていただける体感型ショップ】
グリーンフラスコ自由が丘
東急東横線・大井町線
自由が丘駅南口より徒歩3分
tel:03-5483-7565
営業時間 12:00~19:00
水曜定休、祝祭日の水曜は営業
竹内 亜希子 Akiko Takeuchi
-植物療法士(フィトセラピスト)
-女性の健康経営推進員
-健康経営エキスパートアドバイザー
幼少より10年間シンガポールで暮らす。
帰国後、会社員として働く中で余白時間を奪われる社会の渦に揉まれ、20代半ばに坐骨神経痛を一年患い、根本改善のためにストレスケアにフォーカス。食生活改善と植物療法を実践し、3ヶ月で完治。
植物療法士として、働く世代の女性の心身のセルフケア、ストレスやホルモンバランスの体の変化をコントロールできる体質づくりを指導。
オリジナルハーブティーブレンド 販売、カフェ等の店舗向けオリジナルハーブティー商品企画・提供、大切な人とのヘルシーな時間を追求するカルチャーメディア『Documentary Gift 』を運営。
現在は、ヘルスケア企業にて、健康保険組合や企業に向けた生活習慣改善プログラムの提供・運営や健康経営推進、中でも女性の健康づくりに注力。
働く女性にとっての「からだにいい生き方」や予防のための「セルフケア」を継続する暮らしのつくり方を伝えている。
趣味:日々の楽しみは、心打つライブと毎日調合するハーブティー、そして家族と食卓を囲う時間。