パートナーへのプレゼント?
記念日?
人生の節目?
末永い幸せを願う日に消耗品でうめつくすのはナンセンス
その他もろもろ。
日本ではジュエリー=ただの贅沢品だと思っている人が多い
宝石文化の歴史が浅い日本では、どうしてもジュエリーは装飾品、贅沢品というイメージが先行します。日本人である私自身もそうでしたよ、もちろん。
歴史が浅いと、目にしたり、触る機会も少なく、「よくわからない贅沢なもの」とカテゴライズしてしまう。
まぁ、毎日のごはんと比べたら贅沢品ですけどね。
私自身も、今回ジュエリーを初めて作ることになり、誰かが誰かに贈ったり、お金に換算できない何かが宿っていることを感じ、これはただの贅沢品ではない、と徐々に体感していきました。
「これ」と思えるものが見つからずオーダーメイドにした
結婚式で身につけるものはドレスを引き立たせるために、ネックレスはなしで存在感のあるピアスをつけたくて。
当初は、ゴテゴテしていない軽い繊細なワイヤーを使ったハンドメイドのアクセサリーを探していました。
でも、このあたりかな、という所までは絞っても、どこかに妥協が入る。
来る日も来る日もインスタグラムやピンタレスト、ウエディング雑誌などでイメージを探す日々。。
自分が描くイメージには限界があるものの、妥協するような買い物ではない。
根気よく探しても見つからない時、あなたならどうしますか?
自分の中ではっきりしていたのは、「諦める」という選択肢はなかったので、答えは0から作るオーダーメイドでした。
信頼できるデザイナーと職人さんとの出会い
【ジュエリーデザイナー Natsumiさん】
オーダーメイドが良いといっても、困るのは業者、メーカー探し。
ジュエリーを作るのはさすがに初めてだったので、不安だらけ。
・腕が良い所はどこなのか・・・。
・イメージ通り本当にできるのか・・・。
・料金体系は?
そこで相談したのは、ロンドンのジュエリースクールを卒業した後、数年後にジュエリーデザイナーになり活動している10代の頃からの長年の友人。
特別な買い物なだけに、専門家の話を聞き、事前に不安や疑問は直接確認。
時間のない中でもプロとして親身にしっかりと対応してくれる姿勢がある職人さんを紹介して頂くことに。
私はピアスを片方落とすことが多いので、そんな所も事前に相談して、落ちないようにバネの入ったフックで止まるようにできると提案をしてくれました。
「こんなことも、あんなこともできるんだ」と、どんなものを作ろうか話していくのは、ワクワクする。
作りたい形を決めていった結果、手作業が大変な仕組みのジュエリーになり、値段も張るため、すごく迷いました。
永く身に着ける一生ものと考えて、どうせ作るなら、しっかり気に入った納得のいくものにしたいと固く決心。
それでも、この時はまだ夫にも言えないままでした。笑
出来上がるまでは、不安な日々だった
私が正式に頼んだのは、通常4ヶ月必要といわれるタイミングも切っており、挙式まで3ヶ月弱。
急げば2ヶ月くらいでも、、と言いながら、とにかく時間がなかったので、本当は出してもらうはずだったサンプルを出せないまま進行することに。
職人さんが手作りする関係で金からやってもらった方が効率が良いということで、出来上がりがそのまま上がってくるとのこと。
でも、平面図で見ているのと立体とではどうなるかイメージが湧かない所も当然あり・・・。
安い買い物ではないので、正直不安も大きかった。
仮にサンプルがあったとしても、既製品と違って、オーダーメイドは出来上がってくるまで実物を見ることが出来ません。
頼りになるのは書いてくれているラフ画だけ。
完成品を見るまではやっぱり不安な日々。
そんな気持ちを気遣って、何パターンものラフと耳にあてた時のイメージ等を当初から色々作ってくれ、出来上がった時も直ぐに色んな角度から撮った画像を数枚送ってくれていました。
ただ、画像を最初に見た時に、想像よりもパーツが骨太に感じて、少し違うように見えること、ここからの微調整はどこまで可能か、不安点を正直に言ってみたのです。
不安になった時に、
信頼できると思えたのはこの2点。
1.誠意あるお詫びの言葉
先方の第一声は、
「イメージと違うものになって申し訳ない」というお詫びの言葉の誠意でした。
そして、土台がここまで出来上がっているものに対し、ここから落としていくには現実的にどこまで可能かを丁寧に話してくれました。
2.納得いくまで付き合うという姿勢
素人の私に画像からでは伝わりきれていないことを察していて、「実物も見てほしい」と直ぐに駆けつけてくれました。
それはビジネスライクにならずに、心底、真摯に向き合ってくれる姿勢、納得いくまで付き合いますよ、というスタンスと作り手としての物への愛情そのものでした。
実物を手に取った時の感動は一生忘れられない
いざ、手に取って実物を見てみると・・・すぐに不安はどこかへ。
ジュエリーで可能な限り挑戦した繊細さがとても出ていて、そこにあるのは写真で感じるのとは違うリアルな姿。
結果的に予想を超える素晴らしいピアスを作ってもらえ、良い意味でこちらの期待を裏切られた感動はこれまで感じたことのない体験に。
植物の枝をイメージした各パーツは本当に細かく。繊細なダイヤ、アコヤパールの美しさ。ホワイトゴールドで仕上げたハンドメイド。
「ああ、これは、本当に一生物だ」
そう心から感じた瞬間でした。
夫からは、これまでちゃんと相談しなかったことを怒られながら、
‘‘実物を一目見た瞬間から、これは素晴らしく良いものだと見てすぐにわかった。
ここまでちゃんとやってくれて出来上がったものが本当に素晴らしいのだから、過程の対応方をひっくるめてお礼を兼ねて、本当はもっと支払いをしたいくらい。その有難いという気持ちをもって、一生物の買い物として買えばいい”
と言い、沢山相談しあって作ってきた過程も理解をして納得してくれました。
それほど、素晴らしいデザインと出来栄えだったのです。
作ることに関わった人たちの想いが詰まっている
人生で初めてフルオーダーで作った世界に一つしかないジュエリー。
夫婦としてここからスタートする家族挙式の大切な空間で身に着けるものだったので、自分だけではなく夫の想いとか、二人の記念、これからの約束だったりとか、決意とか。
持つ人と家族の想いがそこに詰まっている。
それだけでなく、今回の仕組みは繊細で難しいので、作ってくださったのは山梨にいらっしゃる腕の良い職人さん。
関節をゆらゆら動くようにするとナチュラルでいて壊れにくいこと、置いたら広がって着けると一本一本がゆらゆらする構造にする、等、試行錯誤して頂いた思いやりの気持ちが込められています。
職人さんの書いた図への注意書きには、沢山の細かいメモ。
・全体の強度を考慮の上、
最軽量化(繊細に!)
・中央部の集合部分の強度!
・ジョイント等、構造、より良い工夫を
「こちらの意向をしっかり伝えてくれている」というのがわかりました。
今回出来上がったものへの御礼を伝えて、返ってきた言葉。
物に対して理解していただき、本当にありがとうございます。
本来、あの倍くらいの時間をかけて説明等をしなければいけなかったこと、こちらの段取りも悪い面があり申し訳ない部分がありました。
まだまだ至らない所がありますが、一生懸命デザインと打ち合わせをし、ここまで出来上がったと思っています。
それを一目でわかってくださる旦那様も、その目は本物ですね。
値段も、物を見て、そう言ってもらえたら、此方も満足です。
作り手は実際に着けている人の事を想って作っているので、その方からの言葉は何よりも嬉しいです。
工房での姿は実際には見えないけれど、作り込まれた手のかかった時間と想いには、感謝しかありません。
それは、仕事と顧客に対して
嘘がない姿がはっきり見えていたから。
妥協せず永く共ににできるものを選んでほしい
挙式目前にオーダーメイドジュエリーを作ることにしたのは、ウエディングという日だけでなく、一生大事にできる気に入ったものを身に着けたかったから。
予算は誰しもありますが、最終的に「値段」を理由に決めるのは、何かが違う。
それは妥協だからです。
値段と相談しながらも、大切な人と一緒に工夫をして高みを目指して、それもひっくるめて記憶に残る体験として胸に残していってほしい。
ジュエリーは良くも悪くも趣向品なので、オリジナリティや味が必要です。
美術関係の絵画や建築、インテリア、、色んな趣向品を見て引き出しを自分の中にストックしていき、好みのイメージを作っていくことが大事。
ハンドメイドには、高性能な機械では出せない何とも言えない、独特の「間」があります。
あなたが1回しかない人生の中で、自分自身や大切な人へ贈る時、是非、手から伝わる「間」を大切にしてくださいね。
手をかけた想いは必ず相手に伝わり、一生心に残る贈り物を届けてくれるはず。
竹内 亜希子 Akiko Takeuchi
-植物療法士(フィトセラピスト)
-女性の健康経営推進員
-健康経営エキスパートアドバイザー
幼少より10年間シンガポールで暮らす。
帰国後、会社員として働く中で余白時間を奪われる社会の渦に揉まれ、20代半ばに坐骨神経痛を一年患い、根本改善のためにストレスケアにフォーカス。食生活改善と植物療法を実践し、3ヶ月で完治。
植物療法士として、働く世代の女性の心身のセルフケア、ストレスやホルモンバランスの体の変化をコントロールできる体質づくりを指導。
オリジナルハーブティーブレンド 販売、カフェ等の店舗向けオリジナルハーブティー商品企画・提供、大切な人とのヘルシーな時間を追求するカルチャーメディア『Documentary Gift 』を運営。
現在は、ヘルスケア企業にて、健康保険組合や企業に向けた生活習慣改善プログラムの提供・運営や健康経営推進、中でも女性の健康づくりに注力。
働く女性にとっての「からだにいい生き方」や予防のための「セルフケア」を継続する暮らしのつくり方を伝えている。
趣味:日々の楽しみは、心打つライブと毎日調合するハーブティー、そして家族と食卓を囲う時間。